
ヘルニアの事を知るにはちょっとしたコツがあります。 あまり耳にしたことのないヘルニアだったとは思いますが、ヘルニアの中ではそれほど珍しいものでもありません。先天性の原因以外でも起こり得るヘルニアの場合、どなたであっても起こる可能性がありますから、決して人ごとではありません。さて、本日もあまり耳にしないながらも、決して珍しいとは言えない、「腹壁ヘルニア」についてご説明してゆきたいと思います。腹壁ヘルニアは、その名前のとおり、腹部のヘルニアです。お腹の壁の弱い部分から、内臓が腹膜に包まれたままで脱出してしまう状態を言います。
最も一般的なものでは、腹部の手術をした場合の創傷部分に見られるもので、それを「腹壁瘢痕(ふくへきはんこん)ヘルニア」と呼んでいます。手術により、腹壁を支える筋膜と呼ばれる強靭な膜に欠損部が出来ることで、ここから腹膜に包まれた内臓が突出してしまうのです。ごく普通の健康なお腹の状態で、ある日突然に内蔵が突出してくるということは、まず無いと思って良いでしょう。腹壁ヘルニアでは、腹部表面がふくらんで見えることもありますが、見た目だけでははっきりしない場合もあります。ヘルニアの突出というのは、大概の場合、お腹の力を抜いたりすることで自然に元に戻ってくれるものです。
今回もまた、少々、聞き慣れないヘルニア・・・「頸椎ヘルニア」のご説明です。頸椎ヘルニアは、頸椎椎間板ヘルニアと呼ばれることも多いです。といいますのも、頸椎という部分は、背骨のうちのもっとも上部・・・つまり首の部分を構成している骨なのですね。第2?7頸椎までは、それぞれの椎骨の間に椎間板が挟まっているのです。「椎間板ヘルニア」のところでお話したので、もうお分かりと思いますが、この頸椎の部分にあります椎間板が突出してしまった状態を頸椎ヘルニア、もしくは、頸椎椎間板ヘルニアと呼んでいます。